「のだめカンタービレ」25巻(最終巻) 二ノ宮知子著 感想
大ヒットクラシック漫画、のだめカンタービレ25巻、いよいよ本当の完結篇です。
最初の頃から、実は隠された天才だと言われ続けていたのだめがズンズンと先へ先へと進んでしまい、むしろ取り残された気分もする千秋先輩。この二人が日本に戻ってきて、懐かしのライジングスターオーケストラとオペラを行うという、ボーナストラック的な「アンコールオペラ篇」。わずか2巻ではありましたが、なかなか楽しませていただきました。
のだめ、千秋、真澄ちゃんなどなどの懐かしいメンバーに黒木くんやターニャも含めてのこの2巻は、ある意味でこの「のだめカンタービレ」という物語が永遠にどこかで続いているような感覚を与えるいいラストの迎え方だったんではないかなと思います。人気漫画になればなるほどなかなか最終回を迎えさせてもらえなくて、結局最後はグダグダになってしまうケースがかなり多いのを考えると、人気もあってまだまだ話は面白いうちにこうして綺麗なラストを迎えられたのは、それもそれが日常へと繋がっていくような終わり方だったのは、希有な例だし、それは読者にとっても作者にとっても幸せなことだったと思います。
最後の最後の演目が「魔笛」だったというのも、作品そのものの中での主人公二人の成長とリンクしていて、きっちりと著者のメッセージとして伝わってきて良かったです。
- 作者: 二ノ宮知子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/12/13
- メディア: コミック
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