小説・漫画好きの感想ブログ

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SPEC 感想 最終回の真相

 こんばんは。
 さきほどようやくと録画放送を見ることが出来ました。体調不良で完全ダウン、喘息で生死の境をさまよっている身でこのドラマはさすがに重そうだったのと、きっちり見たかったのでさきほどにようやくと見れました。
 さて。

 たぶん、皆さんが思ったであろうことを僕も感じた。
 つまりは、混沌の混沌である。
 地居聖がラスボスというか記憶操作の能力者であろうし、彼との対決になるだろうということは予測通りだったが、、、(だって予告編で二ノマエとの戦闘シーンと現場が違って教会にいた時点で、あの場にいない、一応は物語の中では敵として認識されていなかった誰かと戦闘、、、となるとそこしかないのだから)、、、、しかし、いくらなんでも地居が津田を名乗るというのは想定外というかなんというか。一瞬物語の枠組みがわからなくなった。
 津田って、ことは元公安? 現在の津田とリンクしているのか? しているようには見えない。なんせ、二ノマエを自由にできる記憶操作能力があるなら、公安はその時点で二ノマエをいつでも自由にできる。でもそうはならなかった。ということは、二ノマエをいつでも潰せるという前提のもとで、逆に二ノマエを暴走させて公安と戦っていた側のSPECホルダーたちを一気に減らすために使ったという以外の理由では、地居は公安側ではありえない。
 しかし、二ノマエの暴走によって、金太郎飴といわれた津田たちは大量に死んでいる。パブリックドメインということだから、何十人かの津田がいて、そのうちの一人が地居として活動しているとしても、これではあまりに殺されすぎだろう。
 となると、地居は元津田といったような、公安からはぐれた存在なのだろうか、、、。だとしたら、それなのにあそこまで生き延びた用心深い彼がそんなに簡単に死ぬだろうか。左利きという設定であるにも関わらず、右手でマシンガンを撃つ地居はこれも誰かの記憶を植え付けられた地居の偽物なのだろう。
 通常のドラマツルギーであれば、あれだけ、瀬文と当麻と美礼が人間賛歌を歌っただけに、共通の敵であり、そしてまた二ノマエをはめた地居は確実にここで殺されなければならない。そこにカタルシスがある。そういう風にドラマを作っている。しかし、ラストの津田の登場、しかもたぶん日本のフリーメーソン・ロッジの石橋蓮司のところで逆上していたのと同一人物らしい衣装でそれが登場しているとなると、あの地居は偽物ではないかと思わざるを得なかったりもする。。。。残念なことに。
 ただ、その本物にせよ偽物にせよ地居が語った台詞は本当のことなのだろう。彼はいつのまにか当麻に本当に恋をしたのだろう。しかし、だとしたら、あれだけやって、記憶もいじって、厚意一つ得られないというのは本当に凹みすぎるくらい凹む話で、一抹の同情を彼に感じざるを得ない。
 
 ともあれ、テレビ版はとりあえず終わった。
 謎は謎で、確認できない回収できない部分も残った。でも、このドラマは少なくとも毎週毎週自分をひきつけたし、色々とああでもないこうでもないと推理したり、考えたり、あるいは感慨に浸ったりしたことだけで、いいドラマだったと思う。見るのが楽しい。見終わってからもあれこれ考えさせられる。妄想の余地が大量にある。二重にも三重にも解釈することが出来る。そういうところの深みが素晴らしかったと思う。視聴率のために、続編や映画は現状では無理っぽいが、それをゆっくりと楽しみに待つというのもまた楽しいものだろう。
 (勿論本音をいえば、「けいおん」のように最終回のあとにいきなり二話分の追加があり、そのあとで映画化発表などというようなサプライズがあればなおよかったが)
 また。
 色々言われるし非難される部分である、矛盾した部分というのも、あくまで個人的な意見だが、それはそれで「一つの絶対的な結論」物語的にいうれば「一つの真実」に固定できないだけで、ああもこうもそうもできるというような色々な解釈や続編が作れるための布石であると捉えれば非常にそれはそれでアクロバティックなことをこのドラマはやってのけたという風に思えないだろうか?
最後の最後に手を下したのは、覚醒した当麻なのか、外のSPEC持ちなのか、津田なのか、二ノマエなのかすらシュレディンガーの猫のように不確定な終わり方をしているのだが、それもそうとればそう悪い終わり方ではないだろう。
 
 ともあれ、戸田恵梨香加瀬亮城田優神木隆之介福田沙紀、雷竜太、有村架純、そして椎名桔平といった面々には本当に楽しませてもらった。これだけドラマをじっくりと見たのは何年ぶりだったろうか。心からお疲れ様と彼らには言いたい。

 追記:SPECmagazine電子版は、iphoneiPadでないと、普通のパソコンではみれないみたいなので、、、さすがに携帯でそんなロングインタビューを読むのはしんどそうなので、、ちょっと思案です。たぶん買わないかな。

 追記2 「捲土重来」がgoogleの検索急上昇ワードになっていたみたいですが、、最近はもう携帯やパソコンで意味調べをするんですねぇ。いわゆる国語辞典とか辞書ってもう誰も使わないのでしょうか・・・