小説・漫画好きの感想ブログ

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「騙す骨」 A・エルキンズ著 感想  

 アーロン・エルキンズのスケルトン探偵シリーズの新刊文庫です。
 ひさびさにメキシコへとやってきたギデオン・オリヴァーと妻のジュリーは例によって例のごとく殺人事件へと巻き込まれます。
 小さな田舎町で、警察署長さえ順送りできまっていくような、殺人事件が何十年もなかったような町。しかし、ギデオンがそこに訪れたときに、たまたま発見されたミイラ化した死体の検死をオリヴァーが引き受けたところから、過去の失踪事件も含めて連続殺人事件が幕を開ける。。。
 ジュリーの従兄弟たちの牧場に泊まりがけでリゾートにきただけだったはずの二人だが、ほんの数日のうちに連続殺人事件を解決することを余儀なくされる。
 まぁ、これはもう定番の鉄板の展開ですから、ファンならずともその牧場の家族たちの中に事件の影を見ていくことになるわけですが、今回の謎解きはなかなか見事で、ギスギスしないミステリの醍醐味を味あわせて頂きました。
 
 ところで、この人の小説は読み終わるとほんの少しだけ賢くなるんですが、、世界で殺人事件に関して時効がある国はメキシコだけだという記述が出てくるんでが、、、今年まで日本は時効がありましたよね。作中では、文明国家で殺人に時効がある国があるなんて、、というくだりがあります。ひょっとしたら、こと時効に関しては日本って珍しい国だったのですかねー。
 
 

騙す骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-11)

騙す骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-11)