小説・漫画好きの感想ブログ

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「SPEC I」 西荻 弓絵,・豊田 美加  感想

 テレビで大人気の「SPEC」のノベライズ版です。
 この手の番組ノベライズ版というのはだいたいは番組終了後に出るものだし、一話分入っていたらいいところのはずなんだけれど、今回は第一話を見逃してしまったということもあって、中身を知りたくて読んでみました。
 けども、一冊に数話分つめこんだせいで、台本というか、脚本のラフのような感じで、テレビの完成品と比べるとあんまりにもあっさりとしすぎている感じが致しました。たぶん、一冊読むのに一時間もかからなかったんではないでしょうか。
 テレビ版は第五話の「堕天刑事」がもの凄く良くできた話で、一時間にここまで情報を詰め込むかという感じの衝撃的展開&未詳の各キャラクターの内面を掘り下げていくエピソード満載だっただけに、ギャップをものすごく感じましたね。テレビの方では、戸田恵梨香演じる当麻の左手がどうなっているかも明かされましたし、竜雷太演じる係長が公安の刑事の銃を握ったまま「若造・・」と凄みをきかせてつぶやくシーンには、旧ケイゾクとの繋がりを感じられて大満足でした。
 こういう渋いところ、ちょっと現実離れしたドロドロしたシーンも旧ケイゾクは持ち味だったので、これが見られた時点で、やっぱりこれは「SPEC」であると同時に「ケイゾク2」なんだなと改めて思いました。
 強いて難を言えば、、、有村架純さんのシーンが少ないのと、顔をあんまりハッキリ映さないようにしているのだけがちょい残念です。
 

SPEC I (角川文庫)

SPEC I (角川文庫)