小説・漫画好きの感想ブログ

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「海皇紀」45巻(最終巻) 川原正敏著 感想

 ファンマ・ガン・ビゼンを主人公とした、海洋冒険ファンタジー・伝記ロマン。
 とすごくあいまいなくくりをするしかない、海の男を中心にした大冒険ロマン漫画。
 魔法にすら見えるような古代文明の失われたテクノロジーあり、巨大帆船同士の艦隊戦あり、武道の達人同士の戦いあり、で「修羅の門」の作者にしてはなかなか野心的な冒険作品だったかと思います。あとがきを読むと、本人としては船のところでかなりのこだわりを持って描いていたようですが、これまた本人の言うようにそれはなかなか漫画媒体では伝わりにくかったかなぁと思います。
 ただ、この長きにわたっての連載は作者にとって大きな血肉になるのではないか、とそんな気がします。
 そして、これが終わったら「修羅の門」の連載が再開されるということで、そちらも楽しみです(10年近く書いていたんだから、数ヶ月くらい充電期間を置いてもよいのに、律儀な働きものです)。陸奥九十九のいかなる冒険があるのか、不破北斗のような強敵が再び登場するのかわくわくします。

海皇紀(45)<完> (講談社コミックス 月刊少年マガジン)

海皇紀(45)<完> (講談社コミックス 月刊少年マガジン)