小説・漫画好きの感想ブログ

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「1084」 ビートたけし著 感想 

 ただいま帰りました。少しずつレスなども返しながら、やっていきます。

 ビートたけしが嫌いだ。と確信した。
 24時間テレビが嫌いだ、と同じくらいの強さであえて断言してしまうが、ビートたけしが嫌いだ。すこしオブラートに包んだ言い方をすれば、ビートたけしが苦手だ。まず、今では当たりまえの図式になってしまったが、若手芸人に身体をはった芸をさせる芸風が嫌いだ。映画監督として一般には評価されているが、多くは暴力的シーン、それも単純に暴力的なシーンが多くて苦手だ。映像的な美学が感じられない暴力シーンが苦手だ。また、時事問題なんかのコメントで見せる変な茶化した言い方が芸人であるという制約を考えてもあまり品のいいとはいい分析が苦手だ。役者としても、どの役をやってもたけしにしか見えない点が木村拓哉と同じで個人的には駄目だ。
 親分肌で、芸人というのをとことん考えて演じてているのだろうし、頭の回転は早いのだろうとは思う。そういう長所は公正に評価する。役者としても坂本龍一やデビッド・ボウイと共演した「戦場のメリークリスマス」の軍属役は感心した。
 だけれども、苦手だ。
 大物だけど嫌われている同様なお笑いタレントの島田紳助よりは、芸事に真剣だとは思う。だけれども苦手だ。
 
 そのビートたけしが出した新刊がこれだ。
 一瞬、本屋の店頭で遠目に見たときは村上春樹の「1Q84」の第四部が出たのか??? と驚いたが近づいてみたらこれだった。洒落やパクリは構わない。芸人がそういうのをすること自体は笑って済まされる話である。手にとればわかるし、本気で勘違いを誘っているわけではないのだから、それはいいだろう。村上さんもたぶん、「あ、そう」で軽く済ませることだろう。でも、許せないのは中身。そこまでやるなら、ちょっとはまじめに文章がなにがしか集まっているのかエッセイ集かと思えば、中身はビートきよしとの漫才台本というていで一ページに十数行の駄文をひたすら大きなフォントでネタが書いてあるだけである。ちゃんと読んでも二十分も時間が潰れないようなスカスカ具合である。
 これはあまりにひどい。
 お金をとってやるような中身ではない。
 ちなみに「1084」はトーサンヤーヨ」と読むらしいが、、、、いつの時代のセンスだろうか。ここまで一つの本を酷評するのも珍しいが、、、あまりにひどかった。ビートたけしが苦手を通り越して確定的に嫌いになった。

1084(to-san ya-yo)トーサンヤーヨ

1084(to-san ya-yo)トーサンヤーヨ