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「キングダム」3・4巻 原泰久著 感想

 秦の始皇帝と、数奇な運命でその幕下で一兵卒から始めることになる、未来の大将軍・信の物語。
 後の始皇帝である政は、弟と貴族・豪族達の反乱によって暗殺されかかり、逃亡。命からがら危機は脱したものの、手勢だけでは到底玉座の奪回は不可能であると判断した彼は、古来の盟約を復活させるべく、山の民のもとへと向かった。平地に住まう中華の民からすれば、異人・異民族・なかば獣といってよい山の民との盟約など果たして復活させられるものかとやきもきする部下を残して、信たちと山の中へと分けいった政は、やがて山中で山の民を統べる大王にまみえる。
 かつては盟約を反故にした秦に対して怒りを覚えていた山の民たちは、政らを殺そうとするが、そこで政は乾坤一擲の大演説をぶつ。中華の統一が我の路である、と。果たして、彼の魂からの叫び・待望に彼らは応えるのだろうか。。。
 
 あらすじはそんな感じ。で、この話の中で登場する、山の民やその王たちは、描かれ方としては、はっきりいって蛮族、同じ人類とすら思えないくらいの扱いです。文化がある、思いのほか、レベルが高いとは作中人物に言わしめてはいますが、いわゆる文化という点ではないに等しいような雰囲気です。ただし戦闘能力は、ひたすら強く、一人で軽く十人、二十人力です。まぁ、このあたりは物語のダイナミズムを生み出すためには仕方がないですし、ようやく出てきた王騎という人物の北斗の拳の登場人物なみの強さからしても物語的な誇張なのでしょうし、個人的にはとても面白く読ませていただいていますが、このあたりにひっかかる人も出るだろうなぁと思います。
 

キングダム 3 (ヤングジャンプコミックス)

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キングダム 4 (ヤングジャンプコミックス)

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