小説・漫画好きの感想ブログ

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「御宿かわせみ13 鬼の面」 平岩弓枝著

 夕涼みの女・大川の河童・麻布の秋・忠三郎転生・雪の夜ばなし・鬼の面・春の寺の七編を収録の短編連作集。
 少し前に読みました。最近は時代劇小説を読むことが非常に多いです。日常の業務がいっときかなりハードだったせいか、時間の流れがゆったりとしていて、過酷は過酷ながら、人情が色濃く反映されている時代を無意識に求めていたのかも知れません。
 さて。この13巻で特筆すべきは二つの出会いでしょうか。
 「大川の河童」という作品では、主人公の東吾にずっと想いを寄せながら結ばれずに年を重ねていた義妹の七重と、宗太郎先生がくっつくという、運命の出会いがありました。二人とも良い人物ながら、どちらもなかなかうまく縁づかなったのですが、ここにきて一転二人がひっついたのは嬉しい出会いでございました。特に、宗太郎医師が、医師をやめてでも婿入りしても、、という姿勢を見せたのが初登場の時から知っている読み手としては幸せな心持ちになる話でした。あと、「雪の夜ばなし」七重と宗太郎の祝言の夜、東吾にも運命的な出会いがあったという話なんですが、主人公の実質上の奥さんのるいさんの気持ちを考えるとちょっと微妙^^