小説・漫画好きの感想ブログ

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「ゼロ」71巻 

 古今東西のあらゆる芸術作品を再現することができる神の手をもつゼロの物語。
 今回もまた、彼がかつての芸術家たちの気持ちとシンクロして数々の芸術作品を生み出し物語は進みます。
 今回はホドラーという画家のがメインエピソードとして登場してきますが、個人的には後半の『幻の五重芯花火』『靉光』という日本を舞台にした作品が気に入りました。
 花火、のほうは現在の職人さんたちに捧げられた作品で、浮世絵の五重芯花火(要は五重の同心円に広がる花火です)の絵を再現することで、若き花火職人を職人と一人前にする話。靉光、のほうは美大生がある日突然、その靉光とまったく同じタッチで作品を描き始めるという話。寝食を忘れてまで鬼気迫る様子で絵を描く彼は、はたして靉光の生まれ変わりなのか、それともまた何か別の要因がそうさせるのか。
 あいかわらず安定したタッチと素晴らしい画力で読ませる作品です。
 美術好きの人には是非読んで欲しい漫画です。

ゼロ 71 THE MAN OF THE CREATION (ジャンプコミックスDX)

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