小説・漫画好きの感想ブログ

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「12番目のカード(上)」 ジェフリー・ディーヴァー著 

 リンカーン・ライムシリーズの文庫最新刊です。たぶん。
 たぶんというのもなんだか大雑把な話ですが、これの1つか2つ前に出たイリュージョニストの話で、ちょっとリンカーン・ライムとアメリア・サックスの物語に食傷気味になってしまったので、真剣に追いかけていなかったのでもし他に文庫最新刊が出ていたら申し訳ないです。
 さて。
 本作も、左手の薬指以外の四肢がまったく動かない鑑識をもとにした犯罪学者のリンカーン・ライムと、現役のモデルのような外見ながら彼の助手となって働くアメリア・サックスが現場に残された微細証拠をもとに、犯人を追いつめます。
 今回の物語は、女子高校生をレイプしかけたが逃げられた男を追いかけるところから始まりますが、ごくごく序盤で犯人の本当の狙いは彼女をレイプすることではなく、彼女を殺すことだったことがわかるとともに、犯人はプロの殺し屋ということもわかります。しかし、何故プロの殺し屋が単なる高校生を付け狙うのか、二組いるように見える犯人たちの本当の正体は何者なのかといったところに話は移って行きます。
 上巻を読んだところまででいえば、今回のお話はリンカーン・ライムシリーズにしてはわりあいとツイスト、ひねりが少なくてオーソドックスな展開で、いままでのシリーズ作品とはちょっと違います。
 最終的な評価は下巻を読んでからですが、読みやすい一冊とはいえるでしょう。ただ、このままいくと平板な気がしないでもないです。