小説・漫画好きの感想ブログ

小説・漫画好きの感想ブログ

「純潔のマリア」 1巻 石川雅之著 

 「もやしもん」がアニメに続いて実写ドラマ化でもりあがる石川雅之さんの最新刊です。
 時は百年戦争の頃のフランスとイングランドが激しくぶつかりあうとある一地方、魔女のマリアは「戦争嫌い」の魔女として、部下のインキュバスを使い戦争を抑止し続けていた。彼女は、魔女であり、バハムートをも操る力を持ちながら、人殺しが大嫌いで、自分の目に見える範囲での一切の戦闘を忌み嫌い邪魔し続けていた。
 しかし、そんな彼女の振る舞いは、よきキリスト教教会の思わざるところであり、ついには大天使ミカエルまでもが彼女の討伐に乗り出す。ミカエルいわく、地上にある戦争に天は干渉しない。人としての秩序に干渉はしない。天使たちは人が人をいくら殺そうともそれは人の営みとして干渉しないのだという。。。魔女が干渉して正義を打ちたてようとすることは排除するが、人が邪悪であれ人同士の殺し合いには全く干渉しないというキリスト教の神の世界の矛盾に、果たしてマリアはどう折り合いをつけるのか。。
 こうして書くとシリアスな哲学っぽい話に聞こえますが、「もやしもん」の石川先生ですから、あくまで背景にそういう世界観・お約束があるだけで主人公のマリアやフランスの通信兵や使い魔たちもかわいいものです。物語がどう転がっていくかまだまだ手探りの一巻です。(そもそも掲載誌が創刊直後なのでなくならないかも心配ですが・・・)

 しかし、、、今日もまだ仕事が終わらない。。。。むむむむむ。

純潔のマリア 1 (アフタヌーンKC)

純潔のマリア 1 (アフタヌーンKC)