小説・漫画好きの感想ブログ

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「ナチュン」4巻 都留泰作著 

 「ナチュン」の4巻です。
 前作は、深海での不思議な労働と生活というゴリゴリのハードSF路線をひた走った本作品ですが、今回では一転してSFではなく伝奇漫画となりました。人間にあって人間にあらざることがだんだんと明らかになってきた名無しの少女(ミコトという名前であることが判明)が魂を飛ばして非人間化し、ユタたちと男が山狩りして彼女を追いかけるというとても同一漫画の中で起こっているとは思えないような両極へと話は分裂していきます。巻末でその二人は再び出会うことになるんですが、、、、しかしそれにしても先のまったく読めない漫画です。
 「先が読めない」という形容詞は、展開の強い小説やら漫画でよく使うものの、本当の本当にリアルに先が読めないことはそうあまりなく、だいたいはいくら突飛に見えても想定の中なのですが、これに関しては本当に先が読めません。上にあげたような両極端の話が混在する中で次の巻からはいよいよバチカン・ローマ教会が話にからんでくるようで更にわからないです。
 そういう意味で、楽しみな漫画です。

ナチュン(4) (アフタヌーンKC)

ナチュン(4) (アフタヌーンKC)