「零崎軋識の人間ノック」 西尾維新著
西尾維新の人間シリーズの第二作目。
一作目の「零崎双識の人間試験」の主人公、双識の弟にあたる軋識が今回の主人公です。この零崎とは、殺し屋の一族で、誰であれ殺さずにはいられない殺人鬼の一族という設定です。ただし彼らは本当の血縁関係ではなく人を殺すのが自然な彼らが家族を求めて寄り集まったコミュニティでという設定で、作品中では一賊と表記されています。
そて、この人間ノックではそういった零崎一族の中でも、釘バットが武器という異常で強烈な武器をもつ軋識が登場、主人公となります。彼と、その兄の双識、末弟の人識が萩原子萩の術中にはまり勝負をしかけられるというのがメインストーリー。もう一つのシリーズの「戯言遣いシリーズ」で活躍・強い印象を残したキャラクターたちがどんどん登場するのが楽しいこのシリーズですが、その魅力は今作品でもしっかりと生かされています。
でも、難をいえば、やはり前作主人公の双識のインパクトが強過ぎて、今作でも主人公の彼はくわれてしまっています。お兄ちゃんが強くて変で変態すぎるので、どうしてもそちらのほうがインパクトに残ってしまいます。
でも、リーダビリテーィと無茶苦茶な設定と主人公たちならではのカタルシスは十分水準以上で西尾維新ファンなら間違いなく「買い」でしょう。
- 作者: 西尾維新,take
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/11/08
- メディア: 新書
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