「陰陽師 夜光杯ノ巻」 夢枕獏著 感想
こんばんはです。
自宅で仕事しながらブログしています。気分転換もかねて少しレビューを。
安倍晴明と源博雅コンビの平安伝奇小説の「陰陽師」シリーズの文庫最新刊です。今回は今までの巻に比べるとやや長い目の話が多いのと、わりあいとしっとりとした話が多いのが特徴でしょうか。恐ろしい話、闇の話は少なくて、説話集的なお話のほうが多かったです。例えば、下のリストの中でいえば、月突法師や、魔鬼物小僧、浄蔵恋始末などがそれにあたります。
二人が魔物と戦うような話もいいのですが、こういう優雅で情緒溢れるお話も悪くないものです。二人の間に流れるゆったりとした空気と、庭の草花から溢れ出す自然の濃密な生命感などを感じるのも悪くありません。
強いて言えば、、、意外なことにといっては失礼ですが、最近は安倍晴明よりも源博雅のほうが圧倒的に無敵な感じが出て来てるのがなんだか不思議な感じではあります。漫画版ではそのあたりに晴明がコンプレックスを感じるあたりなどがあって味がありましたが、小説版でもそういうのがあるといいかも知れませんね。
月琴姫
花占いの女
龍神祭
月突法師
無呪
蚓喰法師
食客下郎
魔鬼物小僧
浄蔵恋始末
- 作者: 夢枕獏
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/12/04
- メディア: 文庫
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