小説・漫画好きの感想ブログ

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「美味しんぼ」103巻 雁屋哲著 感想

 美味しんぼ、再開篇です。 
 山岡士郎が父親の海原雄三と和解したところで完結するかと思ったんですが、、、日本全国味めぐりを再開です。日本全国味めぐりで紹介される地方地方の食の文化的価値とかは、それが漫画としてであっても文献として残ることに意義は大きいとは思うんですが、、、でも、それが「美味しんぼ」でやる必要があるものかとなると、個人的にはちょっと微妙。「美味しんぼ」というのは基本グルメ料理漫画なわけで(作中ではたびたびグルメ否定はされますが)、そういう観点からいくと主人公たちが料理をほとんどしなくなって、全国津々浦々の郷土料理を紹介していくだけというパターンになってしまうと、「美味しんぼ」の意味は果たしてあるのだろうかと考え込んでしまいます。
 これが料理記者だったり、郷土史料理研究家を主人公に据えた漫画だったらいいんだけれど、料理漫画となると、ねぇ。ただ、ネームバリューというのを考えた場合、「美味しんぼ」という枠がなければ、こうした料理紹介だけが大量の読者の目に触れる機会は激減するのも分かるので、悩ましいところではあります。
 ちなみに、この103巻は徳川吉宗公の生まれ故郷の紀伊・和歌山県の特産物や料理についての紹介になっております。苦しい中でも新種の気風をもった土地として和歌山が描かれていて、茶粥を筆頭に和歌山らしいものが並びます。
 和歌山は、近畿圏に住む人間にとっては高野山や熊野古道や捕鯨の拠点としてのイメージが強いところなんですが、世間的なイメージはどうなんでしょうかね。あ。最近だと太子町がイルカ漁のことでニュースを賑わせていたのでそちらの方がイメージに強いかな。

美味しんぼ 103 (ビッグコミックス)

美味しんぼ 103 (ビッグコミックス)


追記:何かお勧めの料理漫画などあったらまた教えて下さいね。