「深夜食堂4」安倍夜郎著 感想
さっきからカレーをぐつぐつと煮込んでおります。
具材が多過ぎたのか、かなり大変ですがまぁたまにはこんな日もありかと。烏骨鶏の卵も買って来たし、あとで食べるのが楽しみです。さて。そんなこんなで食べ物漫画を。
ジワジワと口コミで人気急上昇中の「深夜食堂」最新刊です。
このお話、繁華街の中にある深夜0時から夜明けまでだけあいている、訳ありの店長が開いている定食屋を舞台にした一話完結のお話なんですが、実に味があって面白いです。一話完結ということで大掛かりな仕掛けのネタもなく、物語はあくまで店の中のみ、どこかに舞台が変わったりという事はありません。一度、店の前でギョーザ屋のオヤジさんがカンフーを披露するシーンがありましたが、それ以外はずっと基本店の中を舞台に物語は展開します。
そして、そこで語られるのはお客さん一人一人の思い出の料理や食べ物についての思い入れを軸にした人間ドラマ。この定食屋さんにはメニューというものはなく、材料で作れるものなら、お客さんの好みでなんだって出すというスタイルだから、それぞれのお客さんがそれぞれの好みで料理を作ってもらいます。そしてその料理についてのこだわりや思い入れから話は転がっていきます。
深夜を舞台にしているから、爽やかではにかむような話はないんですが、どの話も人情ドラマとしてきちんと作られていて、それでいて重くなくて、さらっと読めて、安倍さんのタッチとあいまってまさに軽妙。よい味を出しています。
近くにこんな食堂があったら、深夜にものを食べちゃダメって言われててもついつい立ち寄っちゃいそうです。
- 作者: 安倍夜郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/08/28
- メディア: コミック
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