小説・漫画好きの感想ブログ

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「零崎双識の人間試験」 西尾維新著 感想

 病院に行って帰って来ました。
 あいかわらず血を抜いたりなんだりと大変です。体調が減っているのは、まぁそれはそれで健康体に近づくのにいいかということで放置していますが、入院前より15kgほど落ちました。でも、まだ標準体重にはまだまだあるという。。うん太りすぎてたね。
 さて、それはそれとして。

 西尾維新の「零崎」シリーズの第一作です。現在このシリーズは既に数冊出ているようですが、自分にとっては初読みのシリーズでしたので、はてさてどんな感じかなという軽い気持ちで読んでみました。感想は、存外に面白かったです。いや、西尾維新さんの作品に対して存外にというのはえらく失礼な話なんですが、最初の戯言シリーズがとてもよかったぶんだけ、他のシリーズはちょっと落ちる部分がある印象を自分はもっているので、いつも身構えてしまうのです。
 で、話もどって存外面白かったというのは、今回の話は殺し屋同士の争いというか殺し合いが全編にわたって繰り広げられる話なんですが、バトルものとして楽しませつつも、きちんと零崎という殺し屋集団の概念や概要が描かれる話になっていて、きっちりとシリーズ物の第一作という作りになっているあたりが次の作品に期待を持たせるいい作りになっていて全般的にとてもよく出来ていたという所です。登場人物の壊れ具合や、技の数々なんかは実写にするとわけがわかんないし、ぶっとんでいる話だとは思うのですが、よく考えたら少年漫画なんかにすると全然違和感がない世界で、これはこれで純粋に楽しんで読むと面白いんです。
 殺し屋集団、しかも性質として殺しを当たり前に何の心理的制約もなくできる彼ら零崎のあり方の異常さと、それとは裏腹にいい味出している長兄の双識のキャラクターがいい具合にバランスよくて面白かったです。なんせ、彼の武器は、ハサミなんですよ。しかも、ナイフを二本組み合わせ作ったようなバカでっかいハサミを使ってかれはあらゆる戦いをするんですが、殺し屋の武器が刀でも銃でも糸でもなくてハサミ。しかもそれがまた強いというのがなかなかなどうして少年漫画ノリでいいです。
 

零崎双識の人間試験 (講談社ノベルス)

零崎双識の人間試験 (講談社ノベルス)