「もっけ」9巻 熊倉隆敏著 感想
柄にもなく,政治の堅い事を書いちゃったので、軽く漫画なども。
「もっけ」最新巻にして最終巻です。前巻のレビューでセールス的にまずい点とか列挙していましたが、案の定というかなんというか終わりになってしまいました。狙った最後なのか、それとも打ち切りなのかがわからないですが、ちょっとした布石みたいなものも見えていただけにちょっと残念です。
さて、霊媒体質の二人の姉妹の物語、さりとて見える「何か」や「妖怪」が問題なのではなく、見る側のカノジョたちの悩みや精神的な揺らぎやコンプレックス、葛藤などがメインの話であったこのお話、終始一貫したスタイルと立ち位置であったことはとても天晴だったかと思います。連載作品って最初の設計と違う方向にすすんでいったり、テコ入れで思いもかけない作品になったり、人気回復のためのあれこれで物語が破綻してしまう作品も多い中、最初から最後まで徹頭徹尾一つのスタンスを貫き通しました。
姉も、妹も、これからももちろん壁にぶち当たるんだろうけれど、それはそれとして自分の中で一つ問題をクリアして前を向いて先に進む前向きなところで終わったのも後味はよかったのかなと思います。いつかまた、何かのおりにはアニメ化されたぶんも見てみたいと思います。
- 作者: 熊倉隆敏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/23
- メディア: コミック
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