小説・漫画好きの感想ブログ

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「夏目友人帳」8巻 緑川ゆき著

 奇しくも、幻想ものというか妖怪ものの紹介が続きますが、夏目友人帳の最新刊感想です。
 前巻では、主人公の夏目は、的場や名取たちのようなプロの仕事人たちと大掛かりな妖しとの騒動に巻き込まれるうちに、人の中にも妖しの中にも危険なものがたくさんいることを改めて認識し、自分の立ち位置について考える風な形になっておりました。そのぶん、巻全体が暗い雰囲気に包まれておりましたが、この巻では、彼は自分のまわりの人間たちとの関係を再認識し、幸せな気分で自分の今を肯定しています。
 そのぶん、巻全体も明るい雰囲気に仕上がっていています。
 田沼やタキも再登場、彼らのような見える・感じる仲間がいること、ニャンコ先生との安定した関係、仲のいい友達や家族の愛情などをしっかりと受け止めることができるようになった夏目は、今までよりもさらに幸せになっていけそうで読んでいる方も幸せになってきます。巻末のおまけ的なまんがも、ちょび視点からのお話でほんわかいいお話となっております。
 この漫画、妖し漫画としてくくられる事も多いですが、ビルディングストーリーとしてもよく出来た作品になっています。アニメのほうもまた続編が作られるという噂もありですが、今までの出来からもそちらも期待できます。あのニャンコ先生の声ははまり役の一つといっていいくら可笑しくて、楽しんで見れる漫画です。
 

夏目友人帳 8 (花とゆめCOMICS)

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