小説・漫画好きの感想ブログ

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「王様の仕立て屋」22巻 大河原遁著

 ずいぶんと更新というかカキコミしてなかったもので、いざ改めて書こうとすると難しいなぁと思う今日この頃。毎日のように書いているときは、なんの気もなしにさらさら書いていて推敲すらしたことがなかったのですが、ちょっと書かないと詰まる詰まる。
 そんなわけで、肩ならしにずいぶんとたまって来たブックレビューなど。
  
 服飾蘊蓄漫画の「王様の仕立て屋」22巻、最新刊です。
 今回は、大ブランドのペッツォーリ社のトップデザイナーであるペッツォーリ氏と、偶然日本で再開した主人公の織部悠一行が日本の本州西部を回るお話です。そこでは、いまや世界をリードするジーンズ生産地となった児島(倉敷市)や、姫路のコードバン工場(世界中でもコードバンのタンナーはこことあと一つの二つしかないとか)、和歌山のホールガーメント技術などが紹介されていて、いつもとは一風変わって社会見学的なノリがたくさんの巻になっています。主人公がもともと何でも知っていて、何でも出来るというのではなくて、こういう勉強をしているというシーンがあるのが良かったです。あの若さでなんでもかんでも既に知識としてあるというのではなくて、職人として日々向上すためにスーツ職人ながらその周囲も勉強するというのが良かったです。
 そのぶん派手さはないし、キャラクターものとしての面白さはちょっと少なめですが、次巻からは再びアメリカに戻って、、そこではロドリーゴがハリウッド映画で主演俳優に抜擢されるというビッグイベントが待っているので、こういう巻が間にあるのが逆にいいと思います。
 

王様の仕立て屋?サルト・フィニート? 22 (22) (ジャンプコミックスデラックス)

王様の仕立て屋?サルト・フィニート? 22 (22) (ジャンプコミックスデラックス)