小説・漫画好きの感想ブログ

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「木のぼり男爵」 イタロ・カルヴィーノ著

 今日は仕事が早く終ったので、のんびりと家でくろつぎながらゲド戦記のDVDなどを見ています。阪神タイガースが連勝していればプロ野球ニュースとかを見る楽しみもあるのでしょうが、そちらも連敗続きということで、、、まぁなんというかまったりビデオを見ています。
 さて。
 今日御紹介するのはイタロ・カルヴィーノという方の書いた「木のぼり男爵」という本です。イタロ・カルヴィーノという方は、自分はあまり詳しくないですけれど資料を読む限りでは、SFも書けば児童文革も童話も書くという多彩な方のようです。今回読んだ「木のぼり男爵」も男爵家のあととり息子がふとした弾みで家の外の木によじのぼり、そのままそこで自分だけで生活するようになってしまうという一風変わったお話です。
 爵位を夢見る父親、軍事の世界の空想にひたる母親、奇想天外な料理を作る姉、そして弟。トルコから脱出してきた叔父などの不思議なキャラクターたちが織りなす不可思議なムードの作品で、毎日少しずつ寝物語のようにベッドに入ってから読んでいます。
 というのも、普段の自分は漫画にしろ小説にしろ、日常生活の合間に読んでいくタイプなのですが、このお話は物語世界に入り込むまでにちょっと時間がかかるので、他のことをまったく考えない時間でないとすっと頭に物語が入ってこなかったからです。なので、贅沢に毎日数ページずつちょっとずつ読んでいます。
 まだ最後まで読めていないので評価を定めるのは難しいですけれど、たっぷりの時間の中でゆっくりと少しずつ読んでいくと日常が遠くに遠ざかっていく、そんなお話です。

木のぼり男爵 (白水Uブックス)

木のぼり男爵 (白水Uブックス)