小説・漫画好きの感想ブログ

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「アンダーグラウンド」「約束された場所で」村上春樹著 

 地下鉄サリン事件のことといえば、村上春樹がはじめて世界に対してコミットメントしようと動いた事柄でもありました。どちらかというと、世界の流れと全く無関係の世界を生きてきた小説家としての村上春樹が、世界でいまあること、起こっていることに対して、なんらかのアプローチをしようとしたのがこのタイトルの二作品でした。 
 どちらも、インタビューのノンフィクションルポルタージュということで、他の村上春樹さんの小説とは違い、あくまで村上春樹がこのオウム真理教事件とはなんだったのか、地下鉄サリン事件ってなんだったのかと真摯に向き合おうとしたインタビュー集です。
 たぶん、いい意味でも悪い意味でも、普通のインタビュアーやマスコミ、ルポライターがインタビューして出来るものとは違う何かがここにはあると自分は思います。そんなわけでこのサリン事件の日にこの二冊も紹介しておきます。文庫のほうが携帯しやすいと思いますので文庫版を挙げておきます。
 

アンダーグラウンド (講談社文庫)

アンダーグラウンド (講談社文庫)


約束された場所で―underground 2 (文春文庫)

約束された場所で―underground 2 (文春文庫)