小説・漫画好きの感想ブログ

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燃料電池のエネファームについて

 燃料電池エネファームについて。
 いよいよ燃料電池が実際に販売されることになりましたね。テレビなどでもこれから数日はこれを取りあげるところが増えてくると思います。これは、灯油やLPガスなどから水素を取り出して、空気中の二酸化炭素を取り出し給湯・発電するというシステムで、家の外に巨大なバッテリーを取付ける形になるものです。
 特徴としては、ガスと比べると二酸化炭素の排出量は激減します。また、電気と大気熱を利用するエコキュートと比べても送電効率を考えると、実はエネルギー効率は悪くありません。ただし、エコキュートの場合は、夜間電力という昼間のビーク時にあわせて作らざるを得ない電気(ぶっちゃけていっちゃうと無駄に発電せざるを得ない電気)を使っているので、日本全体で見た場合はやっぱり二酸化炭素削減という観点ではエコキュートのほうがよいです。
 ただ、ただですね。
 もう少し細かいスペックが明らかにならないと言明は出来ませんが、今までエコキュートを置く事が物理的にできなかったアパートやマンションでも場合によっては設置可能になったという点がものすごく大きいと認識しています。今まではどれだけロスがあろうと、電化したほうがいいおたくであっても、それがマンション(電化マンションを除く)である限り、アパートである限り、絶対にとりつけられなかったのが、今度は場合によってはいけるというのはプラスポイントです(ただし、まだまだスペックのあたりが不透明だし実際の使用経過がないのでなんとも言えないところもあるので、ひょっとしたらそれほどでもないかも知れません)。
 なので、理想をいえば、一般の一軒家さん・新築の電化可能マンションはエコキュートやオール電化へ、既設のマンションやアパートは燃料電池へと移行してくのがベストだと思われます。エコキュートやオール電化の推進を今うちの会社ではメインにやっていますが、環境事業という観点ではうちはたぶん燃料電池のほうもそちら向けに展開するという方向に行くと思いますし、そういう流れが自然だと思います。
 テレビやネットでは、オール電化VS燃料電池という煽られ方がたぶんしばらく出てくると思うんですけれど地球温暖化対策でのとりくみとしとては、どちらも必要になると思いますし、対立するものであるとは思いません。ただ、さっきいったような別れ方になっていくと思います。というのは、ヘーベルハウスさんとかが燃料電池一体型の新築住宅なども出していくようですが、消費者にとっては使い心地が一緒で、どちらも環境事業に同じような効果が出るならば、ぶっちゃけた話、値段の話になると思うからです。
 というのもオール電化は器機が(温水器とエコキュートのグレードやIHのグレードで)実勢販売価格で70〜120万に+部材+工事費で、100万〜150万なのに対して、コージェネレーション燃料電池はまだまだ320万〜400万くらと3倍ほどかかるからです。国が環境問題を考えて、抽選で半額ほどの援助金を出すシステムも作る(初期の太陽光発電の時と同じ)ようですが、それても160万〜200万+工事費となると、180万から220万と補助があたって半額になっても、それでもまだオール電化の倍も高いことが一点。あと、電気代の金額そのものの時間帯別割引という十年単位で見た時には、数十万円の割引を考えたら、さすがに一軒家さんとかエコキュートがおける家であれば、燃料電池は無駄に高いという感じしかもてないからです。
 だって、どちらの器具もそうですけれど、あくまでどういうエネルギー源を使うかという問題が違うだけで、実際に作り出すものはお湯であり電気ですから、費用対効果が一番のポイントになりますからね。これが車だったり、趣味のものだったり、文房具だったり、スーツだったり、そういうものだったら値段の問題ではなく嗜好の問題もからんできますが、あくまでお湯ですからね。普段の生活では意識しませんから。
 その意味では、この開発は大変に意義もあるんだけれど、まだまだコスト面で考えていかないと無理だし、100万円単位の補助金が減ってしまった瞬間、企画倒れになっちゃいそうで怖いです。これかもちょこちょここの話はおっかけます。