小説・漫画好きの感想ブログ

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「鬼面迷宮」 菊地秀行著

 帰って来たら必殺仕事人をやっていましたが、、なんでしょうねぇ、今度の「必殺仕事人」は淡白ですねぇ。個人的な好みで言えば、極悪な奴らには、もっと自分の罪をわからせて、後悔もしくはみっともないくらい無様に命乞いしてから殺してくれないと、なんだかカタルシスが薄いような気がしてなりません。東山紀之がわりあいとさっぱりしているだけに。藤田まことさんも、昔と違って殺しのときにも台詞が少ないですからねぇ。
 必殺側の役者陣がジャニーズがらみで爽やかなだけに、悪役は対比でもっとドロドロなくらいの方がいいんじゃないかなぁ。。


「鬼面迷宮」 菊地秀行


 魔界都市案内人、外道棒八シリーズの最新刊です。
 あらすじは、、ある日魔界都市に現れた、鬼の面をつけた女性。彼女の踊りをみたものは塵と化してしまう。彼女の面は中国・暁闇洞でつくられた般若の面。面の力を借りて新宿に戻って来た女の目的は、五人の人間への復讐だった。しかし、復讐を果たさせるとともに面はさらなる悲劇を望んでいた。。。。
 ということで、外道シリーズの最新刊なんでが、正直いまひとつだったように思います。アクションシーンもそれほどでもないし、駆け引きもそれほどあるわけではなく、単調な話に感じました。同氏の人気シリーズからドクターメフィストも登場するものの、ほとんど引き立て役のような扱いで大して存在理由がない状況。魔界都市シリーズという括りの中でも、あまりいい出来ではありません。
 魔界都市の隅から隅までよく知っていて、危険なサイボーグや妖魔をも退けてくれる究極の案内人という設定自体は面白いし、今までのシリーズ作品はけっこう面白かっただけに残念。
 特に菊地作品ではしばしば面がテーマになる作品があるだけに、今までにない解釈や、今までにない新しい見せ方、アプローチをもった作品が読んでみたいです。面というのは結構奥が深いものだけに、まだまだ色々な形が菊地さんなら出せると思うので。
 期待を込めて辛目の評価です。

鬼面迷宮 (ジョイ・ノベルス)

鬼面迷宮 (ジョイ・ノベルス)