小説・漫画好きの感想ブログ

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「六韜」 一応は太公望呂尚著

 「六韜」です。
 春秋佐氏伝やら孫子などと並んで何かといえば武経の書として出てくる「六韜」です。一応、天命革命のあの太公望さんの書となっていますが、実際にはのちのちの世の偽作と言うのが通説です。ただ、そうであっても、その本の価値は非常に高く、数々の歴史上の人物がこれをよく読み武の道で成功をしたとされている生きた兵法指南書です。
 このあたりは、帯についているコピーの方がうまくまとめているので抜粋すると「『六韜』は〈武経七書〉の一書に選ばれ、『三略』にならぶ兵法学の名著として古今東西の武将たちに読み継がれてきた。前漢の軍師張良が黄石公より譲り受け、我が国では藤原鎌足が暗記するまでに愛読し、源義経が密かに戦術の奥義を学んだなどと語り伝えられる。戦術論のみならず、人心掌握法や組織を率いる心構えを余すことなく説いた、今もなお貴重な示唆を与える組織論の名著。」となっています。
 日本でも虎の巻とかという言葉で今でも残る六韜(実際には六韜の一部の章が虎の巻なんですが)。こういうのを読んでおくと、中国軍記ものを読むときにちょっと面白くなります。

六韜 (中公文庫)

六韜 (中公文庫)


 追記:まぁでも実際の世の中には戦争なんてない方が絶対によいわけで、、、ガザ地区ハマスとイスラエルとの戦争はまだまだ加熱しそうですねぇ。イスラエルのガザ空爆。一部では48時間停戦(つまりは正月くらい休もうよという話)なんて声があがっていましたが、それもどうでしょうかね。一応まだ現職のアメリカ大統領のブッシュ大統領が、「持続的停戦に向けた対応について話し合われた。いかなる停戦実現も特にハマス側による順守が必要との認識で一致した」とか言ってるとこみると、アメリカとしては積極的にとめるつもりはないということでしょうね。イスラエル寄り、反イスラムという立場を鮮明にしているわけですから、、、イラク戦争で何も彼は学ばなかったんだろうかなぁ。彼にこそこの本は読ませたい一冊です。ハマスとは? ガザ地区とは ? って真剣に考えて欲しいです。