小説・漫画好きの感想ブログ

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「桂枝雀爆笑コレクション」 桂枝雀著

 入院時に丁稚くんがもってきてくれた本のうちの一つです。
 枝雀師匠の落語がそのまま台本というか台詞として何作品かのっているものです。
 入院時にはテレビすらまともに見れなかったし、呼吸が荒く集中力が続かなかったので重宝した本でした。不思議なのは、この本は、枝雀さんの落語をそのまま書き起こしている、いわば文章なんで当然のことながらリズムも声の強弱もないんですが、読んでいると頭の中で枝雀師匠があのオーバーなリアクションで見事に高座をつとめている様子がくっきりと浮かんできたことです。自分もしらない噺が結構あるんですが、それでも、同じように高座が浮かぶから不思議でした。
 もう一つ、たまたまの偶然なんですが、先日、桂雀々さんという桂枝雀師匠のお弟子さんの一人の「夢八」という噺を聴きました。この噺、桂枝雀師匠が演っているのを聴いたこともないのですが、それでもお弟子さんの芸のところどころに枝雀師匠の語りぶりや表情が見えました。芸というのは引き継がれていくものなのであるなぁとつくづく関心した次第です。
 (そういえば、桂雀々さんは先日「必死のパッチ」という作品を出していましたね。麒麟の田村の「ホームレス中学生」と同系列作品のようですが、はてさて売れるかどうか)

上方落語 桂枝雀爆笑コレクション〈1〉スビバセンね (ちくま文庫)

上方落語 桂枝雀爆笑コレクション〈1〉スビバセンね (ちくま文庫)


上方落語 桂枝雀爆笑コレクション〈2〉ふしぎななあ (ちくま文庫)

上方落語 桂枝雀爆笑コレクション〈2〉ふしぎななあ (ちくま文庫)


上方落語 桂枝雀爆笑コレクション〈3〉けったいなやっちゃ (ちくま文庫)

上方落語 桂枝雀爆笑コレクション〈3〉けったいなやっちゃ (ちくま文庫)