小説・漫画好きの感想ブログ

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温暖化反対の人への反論

 今日の朝に書きかけていた続きです。
 温暖化阻止の二酸化炭素削減について、コストや犠牲が経済的におりあわないから、温暖化阻止ではなく経済発展の上で、被害が発生したところにお金をまわす方がいいという主張と、温暖化したほうがいい地区のほうが世界でみれば多いので温暖化阻止とか自体はまったく必要がないという主張。
 この二つに対しての自分の回答なんですが、、
 まず前者に関しては、それこそ富裕層というか経済的にも恵まれた、世界的規模の富める経済的成功者に結果的におもねった意見でしかないと思います。経済的に大変だからというけれど(その裏には便利な生活ができなくなるからというのがあるんだろうけれど)、それそもそも本当だなんて思っているのでしょうか。それで大きな被害が出てから、そこにお金を費やしたらといいますけれど、そんな風になるわけがないでしょう。今まで津波だの地震だのが世界各地であったけれど、そこの人たちが以前と同じレベルの生活になるような援助なんてものがあったためしがありません。前回のアメリカのカトリーナにしろ、どんどんと海沿いの土地が海面に没したり崩れていっている国にそれを保障する土地を復活させたり、そうならないような何かをした国があったでしょうか。
 ありません。 
 その時には絶対にこれまた因果関係がハッキリしないと言い出すに決まっています。今でさえ、温暖化と温暖化ガスや異常気象の因果関係は完全に解明されたわけでないという御用学者がたくさんいる状態です。そんな時に認めてお金を出してくれるような筈はありません。また、もし出してもらえたとして、実際に家族や友達や自分の産まれて育った町や働いている街ががれきの底に埋もれたり水没して住めなくなったり、知り合いや家族が死んだ人間にとって金銭的な補償や国家的な回復が何の意味があるでしょう。この事は公害のときの事を考えたらすぐにわかる話だと思います。経済発展のためには規制はなるべくしない、垂れ流しも認める、それで国や企業が儲かったあとに、じゃあ被害があったと認めるには泥沼なくらいの時間と労力がかかるし、賠償されたところでその家族や本人からすると何も嬉しくはない話。本当に簡単な話です。なのに、こういう論調がどこで繰り返されているのか、最近よく耳にします。
 また二つ目の温暖化自体で被害を受ける地域は世界的に少ないという反論に対してですが、現在でもこくこくと報告されている生態系の変化や動植物相の変化についてはどう考えているのか非常に疑問です。動植物が絶滅する、そのこと自体は自然淘汰でもある程度は起きるでしょうが、長い年月をかけて出来上がった生態系がただでさえ崩れかけているこの時代に、さらに温暖化等で気候の変動があった場合、熱帯の未知の病原菌などが現在の温帯や亜熱帯にも広がる可能性もあり、それはパンデミックとよばれる伝染性の病気の爆発的な感染拡大を産む可能性が大です。日本もこのままいくと、マラリアを本気で心配しなければならないというような話もあります。日本はただでさえ抵抗力の弱いおじいちゃんおばあちゃんが多い国(なんせ100歳以上が数万人もいる国ですから)だけに、それは下手したらとんでもない事になりかねません。また、日本一国のことはさておき、ツバル共和国や今現在の熱帯の国々が被害を受けても全体の利益のためにはいいという論調はあまりにもエゴが強すぎてどこまで本気なのかと思いたくもなります。