小説・漫画好きの感想ブログ

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三笠フーズ事件 厳罰を望む

 三笠フーズの事件については、状況がわかるにつれて、ますます怒りが募って来ます。彼らのやっていることの無茶苦茶さひどさは、本当にもう悪魔的といってもいいほどです。
 彼らは、自分たちの利益の為に、政府・農林水産省がミニアムアクセスでもってきた二束三文以下の工業用米にしかできない事故米を、食用と偽って焼酎やせんべい製造の業者に売りさばいていました。メタミドホスやカビ、残量農薬がたくさんついていて、もはや毒といっていい物を食用として売っていたのです。それもこれも、利益を出す為に、です。個人商店というわけではなくて、数百万トンもの米をそうした形で売りさばいていたということは、それと同レベルの毒入りのせんべいや焼酎が世の中にも出回っている可能性が高いということです。
 場合によっては(海外で実例があるように)死ぬこともあるようなものを、どうして自分たちの儲けの為に人に売れるのか、大量にさばくことができるのか。どこをどう考えても、頭をひねっても理解することができません。誰かが死んだら、病気になったら、障害が残ったら、何の罪もない普通の人々が自分の利益のためにそういうことになったら、、そんなことが想像できないのでしょうか。想像できても、それには価値がないのでしょうか。
 あきらかにこれは殺人未遂だと思うし、厳罰を処さないといけないと思うんですがどうでしょうか? 今までもミートホープを筆頭に、大量の食品偽装、賞味期限偽装、近いとこでは一色産のうなぎの偽装もありましたが、、このとどまるところを知らない連鎖を見ていると、もはやモラルだなんだと全員がある程度の倫理観や職人としてのプライドをもっていることを前提とした話をいくらしたところでまったく意味がないですから、法律を改正してでもこういう偽装には厳罰を加える形にした方がいいと思います。
 良心に訴えようにも良心がない人間に何をいっても仕方がない。そんな風に思います。
 彼らがやったことで、実際には健康被害がなかったとしても、彼らにかかわった業界、例えば焼酎の業界、福岡にある工場の取引先、そしてせんべいの製造業の業界は、彼らと直接間接の接触がなかったとしても、疑惑がもたれることになりました。たぶん焼酎の売り上げは減るでしょう、せんべいも売り上げが下がるでしょう。取引先に迷惑がかかるので、はっきりしないうちは情報を出せないといっていますが、彼らにとっては一般の人々の健康より、取引相手との経済関係の方が大事なのでしょうけれど、本当にどこかずれています。
 この問題については、この三笠フーズだけにとどまらず、食品関係の法律を書き換えるような流れになるくらい世論がもりあがらないといけないと思います。でなければ、こういう問題は永久になくならないし、我々はいつ毒入りの食品・飲み物を食べさせられるかわかりません。中国への遠慮からか毒ギョーザ問題はうやむやのうちに終わってしまいましたし、今までの食品偽装もお詫びや倒産だけで終わりました。だからこそ、こういう利益のための偽装は一生を棒に振るだけでなくとんでもないペナルティを自身が被らないといけないものだという事を徹底的にわからせる法律に法改正することが重要だと思います。 
 それこそ消費者庁とかが、こういう事はやらないといけない筈なんですけれど、それも立ち消えだし、野田聖子議員はメタミドホスとは何かさえ知らないことが報道で暴露されてしまいました。先行きがあまりに暗い話です。
 
 追記;三笠フーズ、事故米の転売は10年前からやっていたとのことです。最悪。

米卸売加工会社「三笠フーズ」(大阪市北区)が殺虫剤やカビに汚染された米を食用として転売していた問題で、同社九州工場の宮崎雄三前所長(49)は6日、97年に同社が買収した米穀・飼料販売会社が以前から転売を繰り返し、三笠フーズがその手法を引き継いでいたことを明らかにした。10年以上前から事故米が食用に出回っていた疑いが浮上し、大阪府警と福岡県警は食品衛生法違反の疑いもあるとみて、情報収集を始めた。
 宮崎前所長によると、買収した会社は福岡県大刀洗(たちあらい)町の宮崎商店で、宮崎前所長の父親(76)が創業した。父親は同商店が買収されて以降、三笠フーズ九州工場所長に就任し、同社に事故米の転売を提案したという。三笠フーズの冬木三男社長(73)も転売に同意し、社内に指示した。
 その後、三笠フーズは主体的に転売を進め、常態化していったという。事故米と正規米を混ぜて販売していたが、100%事故米だったこともあった。