小説・漫画好きの感想ブログ

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「パタリロ! 源氏物語5」 魔夜峰央著

 「パタリロ!」のキャラクターで、源氏物語をやってしまおうというシリーズ(最近は、パタリロ!ってそういうパターン多いです。「パタリロ! 西遊記」や「家政婦パタリロ!」とか)の最終巻です。巻末に「完」とは書いていないんですけれど、おそらくは最終巻です。
 この巻では、光源氏が桐壺の妹とできてしまったあとに、須磨の府まで都落ちしてから、再度京にのぼるまでの事が描かれています。まぁ、つまりはまだ源氏物語の本編でいえば第一部の方の中の話でしかないです。でも、漫画の方ではここいらが落としどころと思ったか、光の都落ちと復帰というところで話が終わりです。
 物語的にも、最初こそしっかりと紫式部の「源氏物語」に沿っていましたが、陰陽師や魔界の人物がわりあいとメイン級に話をひっぱっていくあたりからだんだんと別ものになってきていたし、パワーが落ちて来ていたので、そろそろ潮時かなという判断だったかのかなという感じです。
 さて。近畿に住まうものとしては、途中で著者が不思議に思っていたように、京都からの都落ちで須磨というのは確かにずいぶんと近すぎるような気はします。
車でなら2時間ちょっと、歩いていったとしても健脚な人なら一日、普通の人でも二日あればつくところですからね。まぁ、京の都にいないだけでもステータス的には大打撃なんでしょうけれど、そんな近くに逃げても政治的な失脚に見えるんだろうかなんてちょっと思ったりして。

パタリロ源氏物語! 第5巻 (花とゆめCOMICS)

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