小説・漫画好きの感想ブログ

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「栞と紙魚子の生首事件」 諸星大二郎著

 眠れぬ夜の奇妙な物語、「ネムキ」という雑誌で連載されていた短篇を集めた恐怖短編集、ということですが、、どちらかといえば、というより全く怖くないです。諸星大二郎というと、孔子暗黒伝やら、妖怪ハンターシリーズ、或はまた遠野物語(そういえば、水木しげるさんが「遠野物語」を漫画家し始めましたね)的な民間伝承ものでは怪奇色が豊かで怖いというか独自の世界観がはっきりとある作品を多数だしていますが、正直、本作は怖くないしまとまりも悪いです。
 高橋葉介が描く「夢幻紳士」的な軽いノリのホラーというか夢もの、ヨグ・ソトホートとかクトルーの名前だけかりたクトゥルーもの(ちょっとだけ笑えたのは小説家のセンセイの名前が「ダンウィッチの怪」からもじった、段一郎先生というあたりくらいか)、それから怪奇夢落ち、幽霊もの、どれもがそんなにいけてないです。シリーズ第一巻ということで、何冊か出ているようだし、下でちらりと書いたようにアキバ系の期待のアイドルAKB48とかも使って、ということは力いれたテレビドラマ化もしているようなんですが、、どうでしょう? 面白くはないですね。二作目以降もたぶん買わないと思います。
 

栞と紙魚子の生首事件 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)

栞と紙魚子の生首事件 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)