小説・漫画好きの感想ブログ

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北朝鮮への規制解除に反対

 先日の、北朝鮮と日本との外務交渉で、北朝鮮が拉致被害者の真相究明に対して再調査をするならば規制解除に踏み切るという政治的決断を福田首相は行いましたが、これには自分は大反対です。はっきり言わせてもらえば、いつの間にやら北朝鮮の核開発やミサイル発射等の国際平和を乱す行為に、ロシア・日本・アメリカ・韓国・中国も懸念を示し、経済制裁などを連合で発動したのがこの協議のスタート地点。
 つまりは思い出してもらいたいのは、これはもともと懲罰的な集まりだったはず。それがいつの間にやら、北朝鮮が何かするかわりに全員で何をしてあげるか、という会議になってしまっているわけで本末転倒も甚だしいというのがそもそもの立脚点なわけである。
 しかるに、拉致問題で被害者が全員帰ってくる、或いは被害者家族に対して謝罪と賠償を北朝鮮が行うというのならまだしも、犯罪者が罪を認めるかわりに恩恵をたくさん与えるという形になっているこの状況は非常に不満ばかりが募る。長い目でみれば、平和的な国家になってもらい相互平和していけるならそれに超した事はないが、そうでない状況で与えるだけの関係はおかしいと言わざるを得ない。
 ましてや、百歩譲って「拉致の解決」なら投資で多少の便宜は政治的判断であるとしても、今回の「拉致の再調査」だけに対して何かを譲歩しなければならない理由は全くない。単に諸外国の都合に日本があわせられているだけである。アメリカのブッシュ政権が最後に成果を出したい、韓国の国内事情から何か外交ポイントが必要、中国の国内事情からはやくこの問題を解決して内政に専念したい、というような状況からのおつきあいに、大切な国民の安否を天秤にはかけられるものでないということがどうして通らないのだろう。
 テレビでやっているようにイカ漁が原油高で休漁になる、小麦やマーガリンが数倍の価格になる、食料品はひたすら高い、ガソリンは馬鹿ほど高い、そういう状況で国民の税金がそんなことに無駄に使われるというのは非常に納得がいかない。もちろんお金の問題だけではないのだが、それくらい厳しい状況、極端にいえば意味なく北朝鮮に数十億も援助して、なんだかんだと経済封鎖を解くよりもその費用を宮城や秋田、岩手などの今回の大地震の被災地復興や支援にあてて欲しいと切に願う。