小説・漫画好きの感想ブログ

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「ジョジョの奇妙な冒険第七部 スティール・ボール・ラン 15巻」 荒木飛呂彦著

 ジョジョです。第七部です。15巻です。
 ということで、ながらくジョジョのコミックスを書うのは控えていたんですが、ひさびさに表紙に惹かれて買ってみました。もともとがこの第七部はパラレルワールドなので、ジョジョや、ディオ・ブランドー、ツェペリが別の時代で一同に介しての話です。彼らは個人の技術だけでなく変わった技や武器、能力で戦いつつ、それと同時に全員でアメリカ大陸横断大騎馬レースをしています。そして、その旅もほぼ後半。話の途中で明らかになったこのレースの本当の目的をめぐっても戦いは佳境に入っています。
 キリスト教徒にとって特別なある人物(バレバレですが)の骨を回収して行くというその目的を果たして全てを手に入れて、何かとてつもない能力を手にいれるのは誰か? 駆け引きと陰謀と黒幕のアメリカ大統領がじきじきに動きだすこの巻は、いよいよ佳境に入っていくのだなということを強く感じさせます。さて、注目すべきは主役級の面々を手玉にとる今回の敵の能力。自らの忌まわしい過去、トラウマとなった過去が自分を襲ってくるというそれは、今迄の数ある能力の中でも最強のものかも知れません。
 今の各少年週刊誌で繰り広げられる能力者同士のバトル漫画の草分け(最初のジョジョはそうでなかったけれど)となった作品だけに、能力を上手く使って詰め将棋のようにバトルとストーリーを作っていく上手さは天下一品でした。

STEEL BALL RUN vol.15―ジョジョの奇妙な冒険Part7 (15)

STEEL BALL RUN vol.15―ジョジョの奇妙な冒険Part7 (15)