小説・漫画好きの感想ブログ

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「ADAMAS」1巻 皆川亮二著

 宝石に関する特殊能力を持つ「宝石(ジュエル)マスター」流崎レイカが主人公の物語。
 宝石のもつ特殊能力をフルに活用し、宝石を使って人の心を読み、追跡し、宝石の力を使って意志と身体をコントロールするという宝石マスターとなったレイカは、その特殊能力を使って巨大宝石シンジケートのシーラ社の為に働くのだが、、、、。 
 すいません。現時点での評価はどうしてもイマイチです。
 宝石を使って、宝石がらみの犯罪事件を暴いていくという基本設定自体はよいと思うのですが、いかんせんその能力が圧倒的すぎてなんでもありなので、(そうしなければ特別な格闘技や武器がない女性が一人で悪のシンジケートと戦うなんて事は不可能ですが)、それが逆に物語の面白さを損ねているような気がします。あまりに主人公が無敵すぎると物語は存外つまらなくなります。
 「ARMS」や「スプリガン」の頃の皆川作品の主人公も強いといえば常人よりは遥かに強かったですが、同レベルの強さの敵もどんどん出てきたし、敵と戦う事それ自体に苦悩があったり悩みがあったりして面白かったのですが、この作品にはのめり込める何かが足りないような気がします。あくまで1巻なので、もうしばらく様子を見ないといけませんが、最初からグイグイと引き込んでいく魅力があるとまでは言えません。
ちなみにタイトルの「ADAMS」はダイヤモンドの語源で「何事にも屈しない」という意味です。

ADAMAS(1) (イブニングKC)

ADAMAS(1) (イブニングKC)


 追記:上のレビューで自分はあんまりどうかなぁという感じのスタンスで紹介していますが、他の方のレビューだったりブログを見ていると「ほぼ絶賛の嵐」状態でしたので、あくまで自分の感覚でのレビューということをこの作品に限らず付け加えておきます。