小説・漫画好きの感想ブログ

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「営業の牧田です。」1巻 かすみひろし著

 
 年度末最期の一冊が、スプラッタというのもなんなんで今日の打ち止めに漫画を一冊。
 紹介するのはモーニング連載中の、かわすみひろしさんの「営業の牧田です。」をピックアップ。かわすみひろしさんというと、「大使閣下の料理人」で大ブレイクしたグルメ漫画のセンセイなんですが、今回は一転ビジネス漫画です。ビール会社に勤める駆け出し営業マンの牧田くんの奮闘記ということで、ぱっと聞くと青年誌にありがちな設定ですが、嘘くさくなく、ご都合主義なところはなく、等身大のリアルな主人公の日常奮闘ものは結構好感が持てます。同じモーニング連載の「取締役島耕作」なんかは既にもうわけのわからないレベルで物語が進行していきますが、こちらは本当に普通のリアルなサラリーマンの姿が描かれていて好対称です。
 恋愛もなかなか普通にうまくいかず、棚ぼた的に惚れてくれた女の子にもなかなか上手く演じていくことができず、取引先の販路拡張どころかミスって売り場を取り上げられたりとなかなか不器用で人生をうまく歩めないながらも、熱血に生きて成長していく主人公がいい感じです。自分はビール会社に入ったはずなのに発泡酒を売ることが仕事になり、発泡酒っていったいなんなんだ、ビールの偽物なのか、それとも新しい形のものなのかなんて悩みながらも頑張っている彼の姿に妙に応援したくなります。
 自分個人の今の仕事もある意味営業職ではあるものの、実質的にはお客さんに1円もお金を出さずに購入していただけるものですから、どんないいものであれ、お金をだしてもらってモノを売るという仕事の大変さはまた全く別もので(前の仕事はそうだったのでよくわかります)、その中で自分のできる範囲でまっとうにやろうと頑張る牧田くんの姿はなかなかよい感じです。この熱さを忘れちゃいかんだろうなぁとか思いながら読んでいます。
前作の「プラチナ」が打ち切りくらっただけに今作は頑張って欲しいです。

営業の牧田です。(1) (モーニングKC)

営業の牧田です。(1) (モーニングKC)


追記 値上げをなんとか免れた発泡酒と比べて、値上げが確定のお醤油。キッコーマンは「うちのごはん」とか醤油以外のところでの攻勢を頑張っていますね。CMの上戸彩が妙に可愛いなと思う今日この頃です。←ソフトバンクのCMでの彼女はあんまりかわいくないのにね、不思議不思議。