小説・漫画好きの感想ブログ

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「夢のような幸福」 三浦しをん著

 
 ひさびさに、しをん節大爆発の爆笑エッセイ。今年の61冊目の紹介です。
 「まほろ駅前多田便利軒」や「風が強く吹いている」などで最近はめっきり直木賞作家として、作品数も知名度も抜群になったしをんさん。ですが、自分にとっては、こちらの妄想爆発のぐだぐだ日記エッセイのしをんさんのほうが先にイメージとしてインプットされているので、本作みたいにめっちゃ笑えるエッセイが出てくると「しをんさんはこうでなくっちゃ」などと思ってしまいます。
 今回のエッセイでは2002年から2003年当時の出来事が収められてます。しをんさんが映画「指輪物語」のアラゴルンさんにどっぷりとはまり、北から南へあっちこっち旅に出たり、あいかわらずバクチクのライブをおっかけたりする様子を描きながらも、例に酔って例のごとく、強く激しくいつものようにいろんな人やものに妄想を抱き続ける姿がめちゃ笑えます。009を読み返しては002と星になっていくあの感動シーンを腐女子ならではの目で妄想したり(まぁ、これは定番だけれど)、母親が唐突に結婚相談所からの電話をメモして来たり、そういうしをんさんの周りの友達がどんどん結婚していったり、そんな中で繰り広げられるエッセイがとにかく楽しくて笑えます。馬鹿笑いとまではいかなくても、くすくす笑いがこみ上げてきて電車の中で変に笑いそうになるのをこらえるのに必死でした。 
 あぁ、こういう人が一人友達に欲しいなぁ。めっちゃ毎日が楽しくなりそう。笑えるエッセイを求めているあなた、迷わず買いですよ!
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夢のような幸福 (新潮文庫)

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