小説・漫画好きの感想ブログ

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「ビストロ温泉パタリロ!」 魔夜峰央著

 「パタリロ!」です。
 誰もが一度くらいはアニメで見たことがあると思います。へちゃむくれで、道に落ちた大福を車で轢いたような、、などと作中で形容されていたあの「パタリロ!」です。とはいえ、同じなのは名前(これも一応は感じで波太利郎となっています)と顔だけで、作品世界はまったく別物。「パタリロ西遊記」や「パタリロ源氏物語」「家政婦パタリロ!」「奥様はパタリロ!」などと同じく、キャラクターを使った別作品です。
 今回のパタリロは「家政婦パタリロ!」のシリーズの一つで、パタリロは大変な借金を背負った天涯孤独の身の上で、家政婦協会に属しながらお金儲けをして借金を返済しているという基本設定のシリーズ第三作です。ただ、この巻では、前作までの顔は一緒だけれどお金にそんなに意地汚くなくある程度常識人だったパタリロとは違い、おおもとのマリネラ国王パタリロ・ド・マリネール8世同様の守銭奴にして押しが強いキャラクターにキャラクターがシフトチェンジされていました。パタリロ!はやっぱりこうでなくちゃつまりません。たまに純情ではあるものの、あくの強い無茶なキャラクターでなくてはしっくりきません。特にこのシリーズではバンコランやマライヒやタマネギ部隊の面々が他の外伝のようにキャラ替えで出てくることもないだけに、相方のおクマさんは規格外として、ほかが普通の登場人物だけでは盛り上がりません。
 そういう意味では、これでこのシリーズも他の外伝作品同様に楽しくなってきました。
 ただ、一言だけファンとして言わせてもらえば、「パタリロ源氏物語」をしっかり最後まで先に書いてもらいたいんですが、いかがでしょう^^
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ビストロ温泉パタリロ! (花とゆめCOMICS)

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