小説・漫画好きの感想ブログ

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『江戸前鮨職人 きららの仕事』 橋本狐蔵著

 こんばんは、樽井です。
 南北会議、韓国と北朝鮮の首脳会談が今日行われます。
 昨日は、韓国の盧武鉉ノムヒョン)大統領が北朝鮮の平壌入りする映像が昨日はばんばん流れていましたね。テレビのニュースだと北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記が、ちょっとそっけない感じながらも出迎えに出てきているとこも映っていて、どうなるのかなぁとかなり興味ありな感じなんですが、今日の晩まではたぶん何も情報が流れてこないのでしょうね。
 どうなるんでしょうねぇ。六カ国協議も中途だし、この国については本当によく分かりません。
 さて。唐突に話を本題に戻しますが。。。
 実は僕は、エビやカニ、タコ、イカ、貝類などというものがほとんど食べられない体質で、そういうものが大の苦手なのです。
 そういう話をすると、「もったいない」「人生の大半の喜びを捨てているよ」といわれるのですが、食べられないものは食べられないし、美味しくないと思う物は美味しくないのです。料理に関しては見た目も大事なので、見た目で苦手と敬遠している以上、美味しいと思えないのは脳の働き上仕方がないのです、と開きなおっていますが、内心では「そうなんだろうなぁ、、ちょっとたぶんもったいないんだろうなぁ」とか思っています。
 まぁ、そういう人間なので、基本的にお寿司というものにほとんど興味がなかったし、食べられるネタ自体が限定されるので、それほど好きなものでもなかったのですが、最近はなぜかそういった限定食材だけであっても、お寿司がたまにとても食べたくなって、ときどき食べにいったりします。それでつらつら思ってみるに、このマンガともう一つのマンガ(もう一つのほうは『将太の寿司』というマンガです)を読んだのがそのきっかけではないかと思うのです。寿司に興味がない人間がお寿司を食べたいなと思わせるマンガというだけでちょっと紹介の価値ありではないでしょうか。

 『江戸前鮨職人 きららの仕事』 1〜16巻まで発売中

   早川光・作 橋本狐蔵・画   スーパージャンプコミックス

 主人公の海棠きららは、幼い頃に母を亡くし父もいなかったため、老舗の寿司職人であった祖父に育てられた若き寿司職人です。彼女は、祖父が病で倒れた為に、一人で店をきりもりしようとしますが、経験不足からそれもままならず、祖父の紹介で地方の名店へ寿司修行に出ることになります。
 その修業先につくと、そちらの店も閑古鳥が鳴いており、よくよく事情をきけば近くの回転寿司チェーン店の攻勢にさらされて潰れる寸前だとわかります。その寿司チェーン店のオーナーこそがのちのちきららのライバルとなる坂巻慶太という寿司職人です。絶対的な腕をもつこの職人と勝負したきららは、奇跡的な勝利を得たことで、かえって鮨の道の奥深さを知り本格的な料理人への道を進み始めます。またまさかの敗北を喫した坂巻も、ふたたび徹底的な修行へと向い、この二人のライバルのぶつかり合いが、やがて鮨の世界全体をまきこむ寿司バトルへと繋がっていきます。
 こうやってストーリーだけを書くと少年物の典型パターンのようで、考えてみれば確かに寿司を通じての戦いの連続です。しかし、この「きららの仕事」という作品は絵柄の助けや主人公のキャラクターもあり、けっこうドロドロした話やアクの強いキャラクターが出てくる割にはさわやかな作品に仕上がっていて、一気に読ませます。物語後半に入ってからは、きららにとっては結構つらい戦いが続きますが、それでもそのどこか清々しいようなさっぱり感はなくならないので、けっこう意識的にそうしているのでしょう。
 また、うんちくも美「味しんぼ」なみに出てくるものの、押し付けがましさがなく、そのあたりもさっぱりとして美味しさをいかに伝えるかというところにポイントを置いているようで、それが僕みたいな寿司に興味がなかった人間にも鮨を食べてみたいなと思わせる要素となっているのではと思われます。
 さて。
 ここで作品中に出てくるタイトル説明なんですが、「江戸前」というのは別に江戸・関東方面で取れる魚を使って云々という意味ではないのですね。
 料理に一手間かけて、その魚を美味しく食べさせる工夫をした鮨という意味だったことを僕はこの作品ではじめて知りました。関西人ですから、素直にそのままネタを握ったのが鮨だという認識をしていましたから、あれこれ手間ひまかけて工夫するそのままの食材ではない江戸前鮨(もちろん、こういうのだけではなくてもっとオーソドックスの形も多いのでしょうが)というのに新鮮な驚きがありました。あぁ、書いているだけでまたお寿司が食べたくなってきました。
 
 あ。ちなみにこの漫画もスペシャルかなにかでドラマ化されているようですね。
 国仲涼子さんですね。この人もかわいい人ですが、役柄的にははまっていたのかな??
追記 全然この項目と関係ないですが「もやしもん」リングに入りました。

きららの仕事 1 (ジャンプコミックスデラックス)

きららの仕事 1 (ジャンプコミックスデラックス)