小説・漫画好きの感想ブログ

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「イナイ×イナイ」 森博嗣著

 こんばんは、樽井です。
 一段落ついたのでいろいろ書きますね。ところで、「水曜どうでしょう」(今なら「東京タワー」の、といった方がいいのかな)でおなじみの大泉洋のファイアの缶コーヒーのCMを皆さんは見ましたか? 僕はついさっき初めて見たんだけれど、爆風スランプの「無理だ」を元ネタにしててなかなか楽しい感じになっていました。缶コーヒーのCMは必然的にシーズンごとにどんどん変わるから毎度ながら楽しみです。
 さて。
 今日紹介するのは森博嗣さんの新しいシリーズです。新しいシリーズといっても、西之園萌絵犀川創平から始まるシリーズ、そこに繋がる保呂草潤平や紅子さんのシリーズ、そしてそこから更に続くシリーズの、さらにその次の、、、あぁややこしい。つまりは、初期のS&Mシリーズから繋がっている新しい×シリーズの最初の一冊目です。
 主人公は現時点では、椙田探偵事務所の助手の小川令子と、椙田事務所の電話番の真鍋瞬市。別の探偵の鷹知や椙田本人がどれくらい出てくるかは分からないものの、この二人がレギュラーで西之園萌絵が絡んでくるような形になりそうです。
 さて。物語は、二人の登場篇ということでオーソドックスなミステリが用意されています。豪邸に住む浮世離れした美人の双子の片方の千鶴に、死んだ事になっているが実は生きている姉を探してくれと頼まれた二人、しかし家を訪ねると家族の一人が死んでしまうという孤島物のような密室殺人事件が起こります。とはいえ、森ミステリを読み慣れた読者には、わりと簡単にネタがわれてしまうので、今作はミステリとしてのレベルでいえば、わりと低め。登場人物紹介篇として割り切ったほうがいい出来です。森ファンだけに心苦しい評価ではありますが、次作に予定されているキラレ×キラレに期待ということにしたいと思います。
 あと、ここからは若干森作品をある程度読んでいる方にしかわからなくなりますが、椙田と名乗る別作品の主人公が正体を隠したままで今後どのように動くのかも次回に期待です。
 

イナイ×イナイ (講談社ノベルス)

イナイ×イナイ (講談社ノベルス)

 と書いていたら、失敗しました。既に次作が地区によっては出ています。一応、こちらから飛べるようにしておきます。

キラレ×キラレ (講談社ノベルス)

キラレ×キラレ (講談社ノベルス)