小説・漫画好きの感想ブログ

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村上春樹のベストはどれ? 「ダンス・ダンス・ダンス」


 おはようございます。樽井です。
 今日で無事に読書日記&電化日記ブログも無事10日目を迎えることができました。たぶん、昔からの読者の皆様はまたいつ当然に終わるかも知れないよ、と思いながら見ておられると思いますが、今回は続きます^^ 無事に続いています。
 今朝も「水曜どうでしょう」のビデオをかけながら(世間的には高校野球の松商学園近江高校戦なんでしょうけれど、、大泉洋の自然体の方がよいのです)、ぽちぽちと書いてます。
 さて。
 先日から引っ張っている村上春樹さんの著書のベストは何か? という話なんですが、これはもうやっぱり選びがたいです。作品そのものの出来不出来だけではなく、今と昔の好みの違いとか、その時読んだ時の環境とか状況とかにも絶対影響を受けているだろうから、本当に苦労しました。でも、逆にその過程で最初の頃の作品だとか短編、エッセイとか色々思い出すことが出来たので、そのあたりでは楽しい作業でもありました。
 ということで、長々とひっぱっても仕方がないので、現時点でのあくまで自分の好み、主観のベストを選びました。結果は、以下の通り。
 
 僕の村上春樹ベストは「ダンス・ダンス・ダンス」です。 
 いろいろ考えましたが、やはりこれにしました。「ノルウェイの森」にするか「かえるくん、東京を救う」にするか、はたまたエッセイ系の村上朝日堂」シリーズや「そうだ 村上さんに聞いてみよう」なども考えたのですが、本当に色々考えたのですが、やはりこれが一番だろうと。
 次点は本作の前編あたる「羊をめぐる冒険」です。
 この二つの作品は、彼のデビュー作である「風の歌を聞け」と「1973年のピンボール」からつながる「僕」が主人公の作品の最後を飾るもので、ずっと流れ流れ失い続けてきた主人公が、その喪失の中でも地に足をつけていこうとするのが見えて、とても気にいっています。話の筋もいいし、ハワイが舞台中に出てくることもあって、どことなく休日めいた感じもあったりして何度も長期休暇の時には読み返しています。
 主人公の「僕」は、自分というものを取り戻すべく前作の舞台となった北海道のいるかホテルに最初向かうのですが、そこからまた新しい冒険に彼はかり出されてしまいます。出会うべくして出会うユキという少女。片腕の詩人。ユキの母親のアメ。ホテルのフロントレディ。そして、「僕」にとって再び出来た友人、五反田。彼ら彼女らと関わる中で彼に訪れる新しい運命とは。
 少し前に紹介した「スプートニクの恋人」にも出て来た「あちら側」と「こちら側」の話も中核に出て来ます。そして、この要素を一番うまく消化したのがこの「ダンス・ダンス・ダンス」ではないかと樽井は思います。
 ということで、個人的な村上春樹ベストは「ダンス・ダンス・ダンス」とします。講談社からハードカバーも文庫も出ています。